小児の熱性けいれんと無熱性けいれん(てんかん)
おはようございます。
今日は私のむすこ(長男)の熱性けいれんと小児てんかんについてお話していきたいと思います。
むすこを仮名ですが朔太郎とします。本名は避けておきますね💦💦
朔太郎はお腹の中にいるとき、確か32週くらいのときから全然体重が増えなくて、心臓病かな?とか染色体異常なのかな?とか生まれる前から大変心配させられました。
36週で帝王切開で産まれてくるまで、私は何があってもこの子を受け入れる!親としての責任を果たすんだと、覚悟を決めました。
結果、2200グラムほどの低体重で産まれましたが、特に病気もなく育ってくれていました。
熱性けいれん
ところが
2歳になってから、高熱の風邪を引きました。そのときに、突然、大きい声をあげたと思ったら、全身の痙攣を起こし、呼吸ができないので顔がどんどん紫色になり、土色になってきました。
私は、朔太郎!朔太郎!と何度も名前を呼んで、背中を叩きまくっていました。2、3分ほど経つと次第に、痙攣がおさまり、顔色が良くなり、すやすやと、何事もなかったかのように眠っていきました。
これは典型的な熱性けいれんの症状なのですが、当時の私は知識も無かったので、
とても生きた心地がしませんでした。妻は何をしていたのかというと、その様子を動画で撮影していました。私はこんな時に、何をしてるんだ!と思ってしまいました。
痙攣発作時は動画撮影を!
妻に対して何をやってるんだと怒った私でしたが、妻の行動は正しかったです。
お医者さんに対してどんな症状が出ていたかを説明するには、口頭よりも動画を見せた方が、的確な診断につながるのです。
妻は熱性けいれんというものがあると知っていて、即座にそれを撮影し、あとで診断をしてもらうときに役立てようとしていたのでした。
痙攣が起きたときは、私のようにあまり叩いたり、声をかけたりはしないほうがいいようです。わかってはいますが、声をかけたり叩いて目を覚ましたりしたくなります。ただ、発作時はまわりに危ないものは取り除くとか、危なくない場所に移動させたりといった行動は必ず下ほうが良いようです。
熱性けいれんは小児全体の8%ほどが経験する
割とあるといえばあることらしいですが、無くてすむならない方がいいですよね。
めちゃくちゃ焦ります。
大抵の場合、熱性けいれんというのは一度経験するかなくらいで、何度も起こすものではないようです。
朔太郎の場合は、熱を出す度に、熱性けいれんを起こすので、ダイアップという座薬を熱の出始めに使っています。
子どもの熱ってあっという間に上がっていくので、どこで座薬するかの判断が難しいのですが、うちの場合は、37.5℃以上あって、まだ熱が上がりそうならそこで入れるようにしています。
と偉そうに書いてますが、いつも妻に入れてもらっています。
ダイアップはお守り
副作用として、ふらつきがありますので、ダイアップを使用したときは、転んで怪我をしないよう注意する必要があります。
旅行に行くときなんかは、絶対に持っていくようにしています。子どもはいつ熱が出るかなんてわかったもんじゃないですからね。また偉そうに書きましたが、これも妻が持っていてくれます。
無熱性痙攣(てんかん)
熱性けいれんが出始めてから2、3ヶ月経ってから、今度は熱が無いのに、痙攣発作がでました!
このとき救急車を呼びました。ここで私はミスをします。
動画撮影する妻を静止してしまいました。熱性けいれんと無熱性けいれんは、同じように見えますが、メカニズムが違います。
できれば、全体がわかるように動画撮影をします。発作は左右対称か?とか全身か?といったことがわかるように撮影した方が良いようです。
ちなみに朔太郎のてんかん発作は、最初に叫び声やうめき声が出て、手足を硬く伸ばして全身が硬くなる状態が数秒~10数秒続き(強直期)、その後に手足を一定のリズムでガクンガクンさせながらけいれんしました(間代期)。このような発作を強直間代発作というようですが、まさにそんな様子でした。
熱性けいれんで動画をとっていたとしても、無熱性けいれんでは発生のメカニズムが違うため、別のものとして扱い、動画は撮影しておいた方が良いようです!!
朔太郎は、救急車が到着する少し前に発作がおさまり、眠ってしまいました。
その後、救急車に妻と朔太郎が乗って、私は車で病院にいきました。
私が病院に行くと、朔太郎は目を覚まして、何事もなかったかのように、歌を歌って
踊ってました笑
このときは、安堵の気持ちと不安とが混ざった気持ちで、辛かったのを覚えてます。
てんかんの定義
発熱などを伴わない痙攣発作を2度起こすことと、定義的にはてんかんと診断されるようです。
病院の先生
救急車で運ばれたときの先生は、若い人で多分年齢もあまり変わらないくらいだったと思いますが、ものすごく落ち着いていて、気持ち的にかなり助かりました。
もう一度、同じような症状があったら、あるかわかんないけど、半年後に起こるかもしれないし、明日あるかもしれないけど、もしあったら、定義的にはてんかんという診断をつけることはできる。だけど、焦って無理に診断をつけなくてもいいと思う。診断をつけると治療も長期にわたるから、もう少し待っても良いかもよ。と、優しく落ち着いた感じで言ってくれました。
親の負担について、真剣に考えて提案してくれて、親身になってくれる先生だなぁと嬉しくなりましたし、安心させてくれました。
二度目のてんかん発作
一ヶ月くらいした朝方、大声を上げたと思ったら、発作がでました。私はいませんでしたが、妻が動画を撮影し、後日脳波をとりました。
脳波には特に異常は見られませんでしたが、脳波に異常のないてんかんもあるらしく、てんかんと診断をもらい、治療を開始することになりました。
悪い激しい脳波というものも世の中にはあるようで、そういった脳波があると成長を退行させて、今までできたことがどんどんできなくなる場合があるみたいで、それは本当につらい。朔太郎の場合はそのような様子は見られないということで、胸をなでおろしました。
カルバマゼピン(テグレトール)処方
朝と夜にテグレトールを飲むことになりました。最初はヨーグルトに混ぜてあげてましたが、今はピルクルとか野菜ジュースにいれてあげています。薬が合っていたようでテグレトールを飲んでから二年近く発作は出ていません。
じっくり時間をかけて発作が3年くらい出なかったら、また何年かして量を減らしていき、薬を飲まなくても大丈夫になるかもしれないということで、ひとまず安心しました。
脳波
半年に一回くらい脳波をとりますが、これが結構たいへんです💦💦
小さいうちは完全に眠らせないと、頭につけた電極を外そうとしたりしますし、いつもと違う環境ではなかなか寝てくれなかったりして、大変でしたね。
今後
小児てんかんの多くは、成長の過程で脳の神経細胞をたくさん繋いでいって、その中で過剰に神経が繋がってしまうことが原因で、ふとしたきっかけで過剰に電気信号が発生して、発作を起こすようです。
ですが成長の過程でその余分な神経を今度は刈り取っていくようになり、発作がおさまっていくことが多いという話を聞きました。
私は専門家でも医者でもないので、部分部分間違ってるところもあるかと思いますが、その点はご容赦下さい。
薬の服用については妻と連絡をとりあって、忘れたりしないようにしてやっています。何年にもわたって、薬を一日朝晩の2回服用していくというのは、最初は不安でした。だけど、慣れていけば案外できるものです。
親として何があっても受け入れる覚悟を持ちつつ、絶対良くなって欲しいと願いながら、何気ない日常に感謝していきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございます。
どなたかのお役に立てれば幸いです。
それではまた。