線路内人立ち入りでの動画拡散について

こんにちは。

最近、神奈川県のある駅で、線路内に人が立ち入り、電車が止まってしまうということがありました。こういうことは、鉄道ではちょこちょこあることです。

ちょこちょこあってはならないのですが、ちょこちょこあります。

電車運転士の立場から言わせてもらうと、ダイヤが乱れると立て直すのも大変ですし、電車が遅れることにより本来取れるはずの休憩がなくなってしまい、トイレに行けない、食事が取れないなど、非常に嫌だなと思います。

しかもお客様からの怒りをぶつけられたりしますので、本当にもう散々な気持ちになります。

なぜ線路に立ち入る？全く意味がわからない。迷惑だ。という風に、正直に言えば、思ってしまいます。

先日見たTwitterでは、線路内に立ち入った男性が線路にあるバラスト(粉石)を、ホームにいる駅員さん？に投げつけている動画があがっていました。

ここまで動画を見て、私は、なんて迷惑な人なんだと思って、自分の持つ正義感のようなものを振りかざしていました。

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動画をもう少し見ると、

今度はバラストを投げている人の母親？と思われる女性の方が、線路に降りてきて、男性を抱きしめます。このとき男性は落ち着きを取り戻したかのように見えました。

その後また男性は走り出します。ここで、動画は終わりです。

この動画をみて、私は、もちろん線路に降りて電車を止めるなんて、めちゃくちゃ迷惑な行為ですし、実際にたくさんの方を巻き込んでしまったことにかわりはないと思います。

だけど、世の中そんな正論だけで動いているわけではないし、もう少し寛容になっても良いんじゃないかなって感じてしまいました。

自分の家族がこうやって線路に降りるようなことがあれば、きっと私は殴ってでもすぐにホームに戻していたと思います。

きっと母親含め、ご家族は他にも相当な大変な苦労もしてるんだろう。

あそこで抱きしめるって普通できますか？胸が苦しくなりました。

もうどうしようもなかったということもあると思います。自分だったら、どうしてたんだろう。なんて考えてしまったら、非難しようなんて思えません。

あの動画を撮られた方は、こいつが犯人ですよ！こいつのせいで電車止まってるんだよ！って、晒すことで私刑を、与えたつもりなんでしょう。

だけどね。これ見て、私は自分の中の正義感みたいなもんは、なんの役にもたたんなぁって思いました。

見方を変えると、感じることってこんなにも変わるものなんだなと。

確かに悪いよね。迷惑だよね。だけど、仕方がないじゃん。

誰も悪くないよ。

私はもう少し寛容に生きていこうと思いました。

最後まで読んでくれた方、ありがとうございます。

それではまた。